海軍兵站システム (技術)



要点・能力
#HQ継承についてはイグドラシルをご参照ください
L:海軍兵站システム = {
 t:名称 = 海軍兵站システム(技術)
 t:要点 = 停泊する補給艦,積荷をデリックで積載中
 t:周辺環境 = 海辺に面した補給所
 t:評価 = なし
 t:特殊 = {
  *海軍兵站システムの技術カテゴリ = ,,,組織技術。
  *海軍兵站システムの効果 = ,,,(海軍兵站システムを運用する国の)戦闘動員による燃料消費を75%。
 }
 t:→次のアイドレス = 補給士官(職業4),航空機・輸送機の開発(イベント),大規模修理工場(施設)

設定文
当然の話であるが、どんな兵も食料がなければ戦えないし、I=Dを初めとする兵器群も、燃料がなければ動かない。

燃料以外の生産力に乏しい芥辺境藩国において、この兵站に関する問題は特に深刻であった。また、共和国全体の課題として、更なる戦闘による資産の消費を、最小限に押さえる必要があったのであった。

その対策として海軍兵站システムの開発が決定された。

芥辺境藩国には、グレテル港という巨大交易港がある。
日夜、デリックによる貨物の積み込みが行われ、活発な交易が行われていた。
芥首脳部は、ここを拠点に中継基地と連携をとることを考案した。
グレテル港の有する物流管理システムを利用して、前線との連携を円滑にしようと言う狙いである。
また、円滑な補給を行うため、グレテル港に隣接して、物資の集積場も兼ねた、辺境兵站基地が建設されることになった。

兵站基地の最初の仕事は、国内の総資産量の再チェックから始まった。
この誰もが嫌がる業務において、最も貢献したのはどんな大人でもなく、霧原涼という、技族の少年である。
同国の海堂玲のレムーリア土産である、「乙女のキス」(ヤガミや好きなACEが呼び出せるマジックアイテム)を大切に持ってるこの少年は、どんぶり勘定になりがちな藩王や、先任の吏族に代わり、新たな資産チェックの仕方を考案したのである。
それはタグによるシステム管理法であり、ありとあらゆる資産の移動・消費をタグの数字によって知ることが出来るのである。
藩国に生産や輸入が行われた段階で、専用のコンピューターに入力。即座に発行されるタグを資産につけることにより、移動・消費の把握が格段に容易になり、円滑な運用ができるようになったのだった。

さらに次の段階として、円滑な輸送の為の大々的な交通整備が行われ、海に面した芥辺境藩国では陸路より海路が大規模輸送に適しているとされ、民間の輸送船の大量購入が行われ、同時にいくつもの海運会社と契約し、専用の輸送船団を組織したのだった。

そして兵站システムに必要なのは、円滑な情報のやり取りである。
芥藩は、この問題を独自の個人着用アイドレスである、入院患者によって解決した。
アイドレスの特殊能力、【遠隔知】を用い、前線との連絡線を常に保ち、また、夢を通って即座に現場に赴く事が可能である【援軍能力】によって、前線の物資の状況を正確に把握することができた。
これらの能力により、情報のラグや漏れが最小限となり、必要とされる物資を迅速に届けることができるようになったのである。

貿易港と兵站基地による物資集積。
新システムによる資産管理と運用。
海路を使用した巨大な輸送能力。
そして、遠隔知と援軍能力による前線の物資状況の迅速な把握。

これがわが国の、海軍兵站システムである。

かくして、芥の旗を掲げた船団は、NWの、そして他世界の海へと旅立つのであった。


芥辺境藩国最大の港、グレテル港。
ここは、かつて“グレテル”という名前の高名な猫士が開いた港であるとされている。
尻尾を踏まれても鳴き声一つあげず、あらゆる猫に対し完全に無抵抗主義を貫き通した猫士であり、一説には芥辺境藩国の前身である旧国の発展に一役買ったとされている。
その晩年は、血液中の赤血球不足とその赤血球内のヘモグロビン不足で極度の貧血状態及び脱水症状になり、医者に「この状態で生きているのが奇跡だ」と言われながらも元気に活動し旺盛な食欲を見せていた事が記録されている伝説の存在である。
(ちなみに、摂政 那限逢真氏はこの件に関して「ああ。アイツの神経は脳側からの一方通行だからね。ついでに言えば、アレは生きているんじゃなくて毎日三途の川で溺れていただけだよ」と見てきたように述べている)
この港は芥辺境藩国が各部族に分かれて生活していた頃から流通の中心地であり、芥辺境藩国の前身である旧国はここを中心に発展していった(そういう意味ではグレテルが旧国の発展に一役買ったという説はあながち間違いではない)。
現在でもその状況は変わらず、貿易港・漁港として芥辺境藩国で最も人の出入りが激しい地区の一つにあげられている。

この港を、貿易港・漁港とは違った面でも活用しようと話が持ち上がったのはごく最近の事である。
その用途が、海軍兵站システムとしての役割である。
昨今の戦いの多さに燃料や物資の消費と供給のバランスが崩れかけていた。
特に燃料関係は不足が顕著であり、最も簡単な火力の要であるI=Dの稼動ですら事欠く有様であった。
I=DとACE以外の打撃戦力が充分でない芥辺境藩国にとってもこれは切実な問題であり、提出された議案は速やかに可決され内容の検討が行われた。
まず考えられたのが、物資の搬入と物資を置いておく倉庫。そして、物資の素早い輸送であった。
備品などで扱う物は様々であり、物資が有っても素早く運べなければ意味が無い。
そういう意味では物資を集めやすく、かつ船を利用する事で大量の物資を素早く運輸できるグレテル港は最適に近い条件を兼ね備えていたのである。
この海軍兵站システムで最も重要なものである補給艦には、コチャゼン級補給艦と呼ばれる芥辺境藩国きっての大型補給艦が配備された。
コチャゼン級補給艦は、厳密には民間で使われていた大型艦船を改修しただけの代物で、前部に大型クレーン4機と広い甲板、後部にはヘリポートも備えておりスペック上では蒼天クラスの大型機も格納できるだけの収容力を持っている艦船である。
元々海洋調査や遠洋漁業のための長期間の航海能力を持ち、同時に航海中の艦船への補給や海上で船同士を接舷しての文字通りの海上貿易等にも使用されていたので、そのままでも補給艦として充分通用しえたため、改修されたと言っても万が一の敵襲に備えて雀の涙ほどの装甲強化のみというものであった。
あえて、ここで民間船をベースにした物を使用することにしたのは大量輸送という面では軍用艦よりも民間船の方がコストの面で適していたためである。
完全に補給任務限定で考えるなら、これで充分すぎるほどだったのである。

グレテル港とコチャゼン級補給艦というハード面での整備に加え、入院患者アイドレスの能力を全面的に取り入れた連絡システムと霧原涼氏による綿密な出納管理というソフト面での整備も行われ完成した芥辺境藩国の海軍兵站システム。
これが、かつてこの港を開いたとされる猫士のように、芥辺境藩国の発展に一躍買う存在になるかは藩国民の頑張り次第であると言えるだろう。

SS
「海軍兵站システム・・・・・・か」
那限逢真・三影は管制塔から補給中のデリックを見下ろしている。
大きなコンテナがクレーンによって運ばれている。
(間に合うものかな・・・)
逢真はため息をつく。

最近戦争が頻繁に起こっている。まぁ、起こしているといった方が近いのだろうが…。
皆、勝とうと躍起になっているのだ。
だが、戦争を起こすためにはどうしても先立つもの、次いで食い物。燃料・・・ああ、全部だな・・・。
戦争には大きな出費がかかる。このままでは藩国運営すらもままならなくなってしまう。
兵站システムの改善。藩国所有の巨大港、グレテル港を突貫工事で拠点としようと言うのだが。果たして間に合うかどうか。
頭痛がしてくる。急いでもしょうがない。理屈ではわかるのだが

「くそ!」

ガンと机を殴りつける。しかし、すぐに首を横にふり激情を押さえる。そう、あせりは禁物だ。
(わかってはいるのだがなあ・・・・・・)
思い、またため息を一つつく。

カチャリとコーヒーが横に置かれる。
「ん?すまんな・・・」
「いえいえ」
常世知行だ。彼がコーヒーを持って来たのである。

「完成すれば、前線で戦う多くの人の助けになります。だから、さあがんばって」
「ふ、どういう理由だよ」
オーマはふと笑いコーヒーを軽くすする。
笑えば、不思議と肩の荷が軽くなった気がした。
しかし、コーヒーは少し熱い。舌が軽く火傷した。
「そのままの意味ですよ?」
「・・・そうだな・・・さて、やるか」

気合をいれ、絵を書き上げていく。それが技族の仕事だ。

SS
ここはグレテル港近くの兵站基地、遠くには本日入港した輸送船が積荷をデリックにて
積み込みの作業を行っている。
本日は輸出監査に訪れていたのは、わが国の吏族霧原涼であった。
幼いその姿からは、予想もつかないほど細やかなそして律儀な性格の少年だった。

「霧原さーん」
霧原涼は呼ぶ声のほうを振り向くとそこには資産管理部の職員だった。
「どうかされましたか?」
息を切らせながら走ってきた。
「新しいタグが届きました。これで管理コンピューターとのより精密な連動が可能になりました。」
嬉しそうに報告にくる職員に対して、霧原涼もまた嬉しそうににっこりと笑った。

時計を見ながら、霧原涼は
「では、生産施設各所に新しいタグが届いていることをまず確認をしてください。
 確認出来次第、随時タグは新しいものに交換していってもらってもいいですか?」
すまなそうに霧原涼は職員を見上げる。
(うっ可愛い・・・職員心の声)
「はっはい、了解しました。たっ直ちに連絡を取ります。」
真っ赤になって立ち去る職員を不思議に思いながら、霧原涼は政庁へと戻り各所への連絡等を行った。

この兵站基地では、霧原涼くんは密かな人気を集めている。
一生懸命頑張っている姿とか、時折見せる笑顔が可愛いとか本人にいうと嫌がるので職員一同は言わないようにしている。(一部ではファンクラブがある噂きいたり聞かなかったり)

双海環の護民官の移動を機に霧原涼は吏族の資格をとったのであった。
ややどんぶり勘定的なところにあった先任吏族双海に代わり、いかに移動と消費の把握をもっと円滑に、
そして正確に行うことは出来ないかと考えて、他国の状況やいろいろな文献を読みそして考案されたのが、このこのタグによるシステム管理法なのである。

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